どんな局面でも対応できる農業経営を目指したい|地域農業のEひと(安居佑馬さん)
農家のこだわり
期待の若手農家
2024.11.01
彦根市南三ツ谷町
安居 佑馬さん(27)
主な生産品目
水稲 10ha
小麦・大豆 17ha
ホウレンソウ 30a
自分存在意義
農家の長男として生まれ、小学生の頃から幼いながらに「自分は農業をするんだ」と心に決めていました。
農業高校や大学を卒業し、県外の農業法人で1年間学んだ後、父と2人で農業経営に取り組んでいます。
3年後には事業承継を予定しており、自分が経営の主となる準備を着々と進めている段階です。
「農業を継ぐ以外の道を考えることはなかったのか?」と聞かれることがありますが、考えたことはあっても、そのように進まなかったでしょう。
というのも、自身の先祖が管理してきたものや、将来成るべき人物像を考えた時、自分が取れる選択肢は多くなかったからです。
今までの人生すべてをこの仕事のために打ち込んできました。
そのため、農業は単なる仕事としてではなく、人生の指針とも言うべきものだと思っています。
恵まれた環境で思うこと
私が管理する農地は集積が進み、水回りも整っているため、全国的に見ても効率良く農業経営ができる環境です。
加えて農業経営に必要な設備も一通り揃っている状態なので、自分はかなり恵まれた環境で農業を始められたのだと本当に思います。
父については、仕事人として尊敬するばかりで、日々指導してもらえることがありがたいです。
ですが、今後自分の力で農業経営を続けていくためには、父の教えをそのまま受け入れていてはダメなこともよく分かっています。
父の言葉を聞いて、「なぜそう考えるのか」「なぜそうするべきなのか」など自分の中でよく咀嚼して考え方を理解できるよう努めています。
それを理解すればするほど、父の偉大さを改めて実感するのも事実です。
これからを見据えて
私が目指すのは、どんな局面にも対応できる農業経営です。
これから時代の変遷とともに新しい技術の発展など業界の常識が変わっていく中、適切なフットワークで対応し、農業を続けていける経営体が私の理想です。
その中で、私が好きな水生生物が暮らす水路や琵琶湖など自然環境を保全することでできる地域貢献や、地域の子どもへ「魚のゆりかご水田」の取り組みを通じて農業の必要性や大切さを伝えていくことが地域に対する最大の返礼です。
私が離農するときは、死ぬ時だとさえ思っています。
地域の諸先輩方からするとまだまだ20歳代の若造ですが、本気で農業に取り組んでいます。
これからも一生懸命がんばりますので、どうぞよろしくお願いします。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
あなたの声援が、地域農業の後押しになります。
※この記事は、JA東びわこ広報誌「EひとEすと」10月号で掲載した内容です。