ハタチアマリヨツ|多賀から世界へ挑戦するレストラン
地域のお店・専門家
2025.06.11

4月6日にオープンした「ハタチアマリヨツ」さんをご存知でしょうか?
多賀町川相に構えるこちらのお店。
これまで渡仏、独立など30数年のキャリアを持つシェフが自身の理想を形にしたレストランです。
目指すのは、一流の料理店しか扱わない『ミシュランガイド』や『ゴ・エ・ミヨ』の掲載店。
今回は、多賀町から世界へ挑戦するレストランをご紹介します。
どんなお店?
「ハタチアマリヨツ」が大切にするのは、美しい24の季節「二十四節気」。
農業をはじめ、昔から私たちの暮らしに大きく関わる季節の考え方です。
提供するのは、幅1,450センチ高さ1,120センチの大きな炉で、多賀町産の薪を使い調理するメイン料理をはじめとしたコース料理。
2週間ごとに内容を変え、節気をお皿に盛り込みます。
フランス料理人のシェフが“脱フレンチ”をコンセプトに掲げた料理「近江キュイジーヌ」は、「テロワール(土地の個性)」の考え方を大切に、“破壊と再構築”を経た「イノベーティブフレンチ」です。
それは、圧倒的なフレンチなのに、圧倒的な日本でもある。
料理というより、体験を味わう。そこは、まさに桃源郷。
白昼夢を見るような体験ができる劇場型のレストランです。







インタビュー
シェフの新井亨(あらい・とおる)さん(54)にお話を伺いました。

Qどうして多賀町でお店やろうと思ったのですか?
Aこれまでのキャリアの集大成を目指す中で、世界中を巡りました。
海外の大都市も候補として考えていましたが、どこかのタイミングで“川のそば”でお店をやりたいなと思うようになったのです。
そうして出会ったのが、降り注ぐ太陽の光を浴び、川のせせらぎがきこえるこの場所です。
店内の窓からは、一枚の大きな風景画のように景色を望むことができます。
このロケーションを活かした、この場所だからこそできる料理と体験を提供したいと考えています。


Q料理の特徴を教えてください
A薪炉を使ってS級の特選素材をシンプルに調理する原初的で本質的なメイン料理が売りです。

メインを含むコース料理は、地域の自然環境や伝統文化へのリスペクトをもとに、里山の暮らしを皿に詰め込んでいます。
地域で季節ごとに異なる食材の移り変わりや、フードデザインによる驚きを提供し、滋賀県内飲食店のフラッグシップとして町外や県外の方にもこの地域の魅力をお伝えできればと思っています。
また、オープンから2年のうちに使用する食材の70%以上を滋賀県産・多賀町産にすることを目標とし、現段階で早々に滋賀県産の良質な素材を揃えることができるようになりました。
今後は多賀町産の割合を更に増やしていくつもりです。
Q「食」と「農」の隙間について思うことはありますか?
A「ハタチアマリヨツ」には海外や都市部からの観光客はもちろん、近隣地域や地元の方にもお越しいただいており、皆さんの共通点は「食」に対する興味だと思っています。
“ある程度お金を出してでも、最高の食事を楽しみたい”
料理人としてそういった方々と向き合う中で感じるのは、S級の特選素材にこだわった飲食店が、私の後継者やそのまた後継者の世代でどんどん増えてくるだろうなということです。
その先駆けとして当店があると自負しているところですが、農家にも同様のことが言えると思います。
“一定基準の品質を担保し、より多くの数を出荷する”
“品質を極限まで高め、少量を高い価格で売る”
どちらが良い悪いではなく、あくまで経営戦略が異なるだけですが、後者の農家も増えてくるでしょう。
料理人と農家が伴走し、最高の体験を提供する飲食店が増える未来に期待が膨らみますよね。
それを、指をくわえて見ているだけではつまらないと思いませんか?
ぜひ今のうちから「食」を入口に、農家のこだわり・料理人の真髄について触れてみてください。

アクセスなど詳細
HATACHI AMARI YOTSU
(ハタチアマリヨツ)
住所/滋賀県犬上郡多賀町川相506-3
営業時間/DAY 12:00~ NIGHT 18:00~
定休日/不定休



詳細情報はハタチアマリヨツさんのWEBサイト(https://hatachiamariyotsu.jp/)やインスタグラムをご覧ください。
記事を最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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